『ウルトラマンZ』でのデビューから約2年が経った今もなお、多くのファンに愛されるウルトラマンゼット。『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』では、デルタライズクローがパワーアップした新タイプ・デスシウムライズクローが登場。さらなる活躍を予感させてくれた。
ゼットの声を演じる畠中祐さんは、ウルトラマンシリーズの大ファン。数多くのヒーローや怪獣が共演を果たした『運命の衝突』では、畠中さんにとっても嬉しい“再会”があったという。今回はウルトラギャラクシーファイトシリーズを中心に、これまでゼットと歩んできた2年間と、未来への希望を語っていただいた。
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◆成長しつつも変わらないゼット◆——現在も映像作品やイベントでコンスタントにゼットを演じられていますが、この2年でゼットに対する印象で変わったことはありますか?畠中 真っ正面から体当たりで挑む、斜に構えずとにかくひたむきに頑張る子だという印象は全く変わっていないです。根っこにある信念もブレていませんし。でも、イベントで後輩ウルトラマンと共演すると、戦いを経て大きくなった姿を見せてくれて感動しました。
——『ウルトラヒーローズEXPO 2022 サマーフェスティバル』では、ウルトラマンデッカーに先輩らしい言葉をかけていてグッときました。畠中 そうですね。すごく先輩していて感慨深かったです。
——これからはそんなゼットの姿が見られる機会が増えるかもしれませんね。畠中 僕としては、先輩風を吹かせようとして空回っちゃうのもゼットらしい気がするので、そんな一面も見てみたいと思っちゃいますね(笑)。
——確かにそれもゼットらしいです(笑)。ギャラファイでは『大いなる陰謀』『運命の衝突』の2作に登場し、『大いなる陰謀』では地球でナツカワ ハルキと出会う前の姿が描かれていました。『大いなる陰謀』のゼットを演じるにあたって、大事にされたことは?畠中 『大いなる陰謀』では、「自分で何とかしなきゃ」って責任感に振り回される、危うさを出せればと考えていましたね。『Z』のときよりも周りが見えていないほうがいいなと思い、必死感を強めにして演じました。
——『Z』の終盤から『運命の衝突』の前作にあたる『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』の配信が開始されました。収録の時期も重なっていたのでしょうか?畠中 同時進行だったか、『Z』の収録が終わった直後か記憶が曖昧ですが、そんなに離れたタイミングじゃなかったです。
——では、『Z』で成長したゼットとの切り替えが大変だったのでは?畠中 いえ、難しさは感じませんでした。『Z』も目覚ましく成長したというより、ハルキを含めたストレイジのみんなに支えられ、ハルキに寄り添った時間があったことで視野が広がった。『Z』で踏み出した一歩を、戻しただけというイメージで演じました。『運命の衝突』は視野の広さを意識するだけで良かったので、『大いなる陰謀』以上に演じやすかったです。
——ベリアロクがジードのところへ行ってしまっても、すぐ切り替えて戦いに戻ったシーンはゼットの成長が感じられました。畠中 あそこであたふたせずに、「そうだよな」と割り切ったのは彼の大きな成長かもしれません。超気分屋なベリアロクに振り回されるゼット、という関係性も垣間見えて。ゼットもなんだかんだ「あいつは戻ってきてくれる」と信じているんじゃないかな。ベリアロクが好奇心のまま面白いやつにつくなら、一番面白いのはゼットだろうし。ゼット自身は、絶対にそんなこと思っていないでしょうけど(笑)。
——ゼットとベリアロク、ギャラファイに登場していないハルキを含めた3人の関係性は面白いですよね。このトリオの珍道中で作品が作れるんじゃないかと思うくらい。畠中 みんな個が強くがちゃがちゃしていて、普段の会話を聞いているだけで面白そうですよね。よくこのバランス感覚で成り立っているなと思うくらいハチャメチャで、ツッコミ役がいないですから(笑)。
——ベリアロクが絡むと、ボケ役のゼットがツッコミに回るという。畠中 ハルキもなぁ。平野(宏周)さんがアドリブをガンガン入れまくっていて、しかもそれが超面白い! 本当にすごい人ですよ。
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