• 『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督が語る「映画館で観るべき理由」
  • 『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督が語る「映画館で観るべき理由」
2022.08.11

『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督が語る「映画館で観るべき理由」

(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会


――本編にはおなじみのキャラクターたちも多数登場しますが、誰を活躍させるかなどは、どのように決めていったのですか?

谷口 人気のキャラクターたちをしっかり出したかったのですが、その上で能力を考え、話を展開させやすいキャラクターを選んでいきました。バルトロメオはまさにそのパターンで、彼がいてくれると展開が広がるのですごく助かりました。
予想外に楽しかったのはブリュレかな。ブリュレは、今回の4大ヒロインのひとりです。ウタ、ナミ、ロビン、ブリュレですから(笑)。みなさんが想像していないような活躍を見せるんですが、そもそもブリュレはバルトロメオと同じで何をさせても面白いから、今回登場させてよかったなと思います。

――「サニーくん」という意外なマスコットキャラも登場しましたね。

谷口 サニーくんは「出させてくれ」と原作者を説得しました(笑)。やっぱりああいうマスコットキャラがいるだけで作品の雰囲気が全然違うから、私はああいう存在って大事だと思っているんです。その作品にしか出てこないもので、できれば可愛い姿をしていて、しかも重い設定を背負っていないのがいい。いわば『機動戦士ガンダム』のハロですね。
サニーくんのキャスティングはプロデューサーの発案により、TVシリーズでゴーイング・メリー号の声を担当された桑島法子さんにやっていただきました。

――今回『ONE PIECE FILM RED』の制作に携わられて、谷口監督ご自身が楽しまれたところや、作品に感じた魅力などはありますか?

谷口 自由度の高さですね。『ONE PIECE』という作品の世界観として、やっておかないといけないルールだけ押さえておけば、わりと自由なんですよ。極端に言ってしまえば、ルフィが主人公じゃなくても成立する話がいっぱいある。逆に考えると、ルフィが主人公をやるべき絶対的な理由が存在するわけです。
個人的に思っているのは、じつはルフィがいなくてもあの世界は回るし、人々もちゃんと動いているところかなと。そういった世界で、ルフィはどこまで自分の信念を貫いて進んでいけるのかが作品の魅力じゃないですかね。今回はそういう作品で面白い仕事をさせてもらって、本当によかったなと思います。
 
――最後に作品を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

谷口 見どころは全部です。『ONE PIECE』ってアニメは知っているけど観たことがないとか、昔はマンガを読んでいたけど今は読んでない……みたいな人が、いっぱいいると思うんですよ。今回はそういう人も楽しめるように作ってあります。
音楽に関してはすべて5.1チャンネル化しているので、これはぜひ映画館の音響設備で聴いていただきたいです。BGMだけではなく、歌もそうです。となると、5.1チャンネルの環境でウタの曲が聴けるのは映画館しかありません。そういう意味では、映画館に行かないと体験できないものが確実にあります。なので、まずは多くの人たちに映画館で観ていただきたいですね。

>>>『ONE PIECE FILM RED』場面カットを見る(写真14点)

(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

アニメージュプラス編集部

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