• 『アオアシ』小林親弘と安元洋貴が支えるブレない二人の指導者像
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2022.07.23

『アオアシ』小林親弘と安元洋貴が支えるブレない二人の指導者像

(C)小林有吾・小学館/「アオアシ」製作委員会


──小林さんから見た伊達、また安元さんから見た福田はどういう人物に見えますか。

小林 福田は伊達をメチャメチャ信頼していると思います。自分の気づいていない視点を補ってくれる存在ですし、福田が最も重要だと思ってるサブの選手を育成するポジションを任せてもいるわけですので。よく相談してるシーンなんかもありますし、ホント二人三脚といった感じのパートナーだと思っています。

安元 監督である福田の考えをしっかりと理解しながら、選手たちとの相互理解をスムーズにつなげていくハードコア中間管理職みたいな存在が伊達だと思っていて(笑)。それってやっぱり福田への信頼と信用、さらには尊敬の思いがあるからこそ出来ることなんじゃないかなっていうのはありますね。

──二人が指揮するエスペリオンユースというチームの印象は?

小林 「スゲエな」っていう印象ですね(笑)。サッカーはあまり詳しくないんですが、20年前の学生時代の時の自分と比較して、「高校生なのに、こんなこと出来るのか!」っていう、そんな驚きのあるチームです。

安元 まだまだもっと強くなるし、もっと強くなってもらわないといけないし、もっと強くしたいと思える、いい意味で「発展途上のチーム」だと思っています。

──エスペリオンユースに新たに加わった主人公・アシトについては、どんな風に見られていますか。

小林 「異端児、来たな!」って感じですね。エリートの中に雑草魂が入ってきた、みたいな(笑)。阿久津(渚)という選手なんかもそうなんですが、エリート集団とは違う要素がアシトにはあるんですよね。最初は「まともなパスも出来ない選手をなんで獲ってくる?」って思ったりもしていたんですが、今では福田について「どれだけ先を見据えてるんだ」と驚きを感じています。

安元 自分が中心になって動くつもりがなくても、何かしらの「うねり」みたいなのを生み出す選手だなって思います。彼に巻き込まれてどんどんチームが一つになっていき、やがてアシト自身も自分の立ち位置が見えるようになっていくみたいな、そんな成長をちゃんと感じさせてくれる。まさに主人公だ、と思いました。

──作中で、個人的に注目しているキャラクターはいますか。

安元 (一条)花ちゃんですね。あんないい子いないです、拗ねたりもして可愛いなって。

小林 俺も花ちゃんです。可愛いですよ、自分も健康管理してほしいと思います(笑)。花ちゃん以外だと、選手なら大友(栄作)ですね。虚勢を張らない人間らしさがすごく魅力的で、チームに絶対必要な選手だと思います。やがてコーチや監督になっても、すごく有能なんだろうなって気がしていますね。

安元 あと、冨樫(慶司)も気になりますね。気のいい不良キャラがすごく好きなので。八代拓君の不良芝居も大好きで、「冨樫、メッチャいい!」と思ってます。

──本作はユースサッカーという、今まであまりない視点からサッカーを描いていますが、その点についてどう思われますか。

小林 プロを見据えた育成機関を描く作品って、確かになかなかないと思うんですよ。でも成長していく選手を見てるととても勉強になるし、監督たちが選手たちをどう導いていくかの過程もすごく面白い。そんな描写の一つ一つが『アオアシ』の魅力になっているのでは、と思っています。

安元 トップチームは「優勝」という明確な目標がありますけれど、ユースのチームは「強くなる」「トップチームに成長させた選手を上げる」っていう、ただ単に勝つのとは違った目的がある。でも、一方の選手たちは試合に勝ちたいと考えているわけです。そうしたいろんな要素が絡み合う、ユースだからこその面白さが『アオアシ』にあると考えています。

(C)小林有吾・小学館/「アオアシ」製作委員会

アニメージュプラス編集部

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