6月18日(土)に行われたイベント〈モノノ怪 十五周年記念祭〉にて発表された、劇場版『モノノ怪』。
完全新作エピソードで、公開は2023年の予定というこの劇場版に対する意気込みを、主役・薬売りを演じ櫻井孝宏、中村健治監督、山本幸治プロデューサーが語ってくれた。
【薬売り役:櫻井孝宏コメント】作品のルーツは2006年にノイタミナでオンエアされた『怪〜ayakashi〜』の一編でした。その名も「化猫」。数年を経て『モノノ怪』が始まり、その結びの一編もまた「化猫」でした。そして2022年。化猫に始まり化猫に終わっていた作品が三度動き出します。心の底から楽しみです。【プロデューサー:山本幸治コメント】最初の作品である「化猫」を見た時、画面を見ていて酔うような感覚と、自分の現在位置を見失うような不安を覚えました。15年以上前なので当時はまだハイビジョン普及前で、画質も荒く今のような横長の16対9の画面でもない小さな画面でした。この世界観を密度の濃い大きなスクリーンで表現できたらもっとすごいことになるだろうと思いました。中村健治監督の久しぶりの、そして原点でもある作品です。いくつもの困難を越えてようやく企画が実現しました。お楽しみに。【監督:中村健治コメント】今、私たちは個人の幸せと組織や社会全体の幸せが合致する世の中で生きているのでしょうか。自分はあることですごく辛いのに、世の中・社会全般ではそれが普通だと判断されていたりすることはないでしょうか?さらに言えば、歴史上で個人と社会全体の幸せが合致して上手くいっていた世界なんてあったのでしょうか?その矛盾から生じた捻じれた気持ちと情念を描きながら、産まれてしまったモノノ怪をまるで私達自身を斬るかのように鮮やかに薬売りに斬ってもらいたいと思っています。
▲公式Twitterで公開中の蜷川ヤエコ描き下ろしビジュアル(C)モノノ怪製作委員会(C)ツインエンジン