◆前野智昭の驚くべき適応力?◆――『ULTRAMAN』は全編モーションキャプチャー技術を駆使して制作されていますが、アフレコのときはどの程度映像は完成していましたか?前野 6、7割はできていたように思います。
木村 最新のモーションキャプチャー技術は凄まじくて、マーカーを付けて動いている時点で、キャラクターに動きが反映されるんですよ。シーズン1のときも口パクはできていたのですが、今回はアフレコの時点で結構仕上がっていて動きがわかりやすかったです。
――前野さんは今作からの参加ですが、モーションキャプチャーの動きにアフレコするうえで苦労したことは?前野 動きやモーションアクターの方たちの演技の声のガイドがわかりやすく、声を入れるタイミングが取りやすくて、逆にとてもスムーズに収録できましたね。
木村 僕たちはシーズン1のときに苦戦していたので、最初からやりやすかったと話している前野くんはすごいというか、おかしいですよ(笑)。
――木村さんは今作のアフレコで、前作の経験を活かせた場面はありましたか?木村 前野くんが話していたモーションキャプチャーだからこその良さを活かしつつ、難しい部分はテクニックでカバーして、という形で臨めました。あとガイドの音声を聞かないほうが声を当てやすいと気づいて、自分なりのやり方が掴めたかなと。
――役者として、お互いの声とお芝居の魅力はどこにあると思われますか?木村 いやー、前野くんと声の魅力を比べるのはちょっと不利だよ(笑)。
前野 いやいや、なんだ不利って(笑)。
木村 前野くんは彼の匙加減次第で、いくらでも聞く人を納得させられる声と演技力を持っている声優だと思うんです。僕も器用にいろいろなキャラクターを演じるのは好きなのですが、前野くんはお芝居だけでなく声でもそれができて「声優として無敵じゃん!」となります(笑)。
前野 そんなことはないですよ(笑)。僕は良平くんのナチュラルな、自然と感情を揺さぶられるお芝居に魅力を感じます。それに良平くんの声は、嫌いな人があまりいない声だと思っていて。今作でもその声とお芝居で、進次郎の感情の振れ幅を巧みに表現し、キャラクターをより引き立たせていて「流石だな」と思いました。
木村 嬉しい、ありがとうございます!
(C)円谷プロ (C)Eiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi (C)ULTRAMAN製作委員会2