萩本欽一コメント──オファーが来たときの感想は?萩本 信じられないよね。アニメーションに欽ちゃんがそのまま出てくると思わなかった。ありがたいことですよ。最初は “欽ちゃんのドーンとやってみよう” の声だけかなと思ったの。映像にあって、そんなにしてくれなくてもいいのにと思ってさ。恐縮しちゃってさ。でも、違う世界の中に実在の欽ちゃんがそのまま出てるって、さくらももこさんに会いたくなっちゃうよね。なんかありがとうございましたってお礼を言いたい気分よ。
──アニメの中の欽ちゃんを演じてみていかがでしたか?萩本 台本持つと緊張しちゃうの。びっくりしちゃった。よく考えたら別に台本読むようなセリフじゃないんだよね。終わってから気付いたよ。相当緊張してたんでしょうね。間違えないように。
──『ちびまる子ちゃん』のことはご存知でしたか?萩本 長いことやってるでしょ。ちょうど忙しい時だったからなかなか見ることはできなかったけど、この話が来たとき、何本かみたよ。周りにいろんなキャラクターがいて、そのままステージでやりたいようないい家族でしたね。
──好きなキャラクターは?萩本 友蔵さん、おじいちゃん。ボクがやったらもうちょっとおかしくできるかも。割と真面目なおじいちゃんだもんね。まぁ、僕がおじいちゃんの役だとあんなに品良くできないけどね(笑)。
──まる子は小学校3年生ですが、萩本さんが小3の時はどんな子どもでしたか?萩本 すごくいい子。お勉強するし、お母さんの言うこと聞くし、萩本家の御曹司と言われるくらい品のいい子でした。それが東京に越してきてからずんずん柄が悪くなりました。年を取る度にどんどん勉強をしなくなりました。コメディアンになって、初めて分かりました。お勉強しなきゃダメよね。それで70歳で気付いてそれから学校に行ったの。だからもっと早くに気付けばよかったなぁ。
──『欽ちゃんのドンとやってみよう!』はみんなが楽しみにしていた人気番組ですが思い出は?萩本 『欽ちゃんのドンとやってみよう!』は欽ちゃんの時代を変えてくれた番組。私にとってもありがたい恩人というか、違う世界がそこからずっと開けた。有り難い番組でした。それがアニメとして残る。私の中で大事なものをしまっているんだけど、『ちびまる子ちゃん』もしまっておこうと思います。
──放送を楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。萩本 子どもの番組っていうけど、むしろ年を取った私と同世代のじいちゃん、ばあちゃんに。孫の言葉って笑えたり、にこやかにできる。私はどちらかというとみんなみてねというよりは “じいちゃん、ばあちゃん、欽ちゃん出てるからその時代にちょっと戻ってみようよ” といいたいかな。楽しみにしてて!
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