――改めて、今回のヘイゼル編は、『最遊記』という作品の中でどんなエピソードだったでしょうか。石田 この物語の主軸は、三蔵一行が牛魔王の蘇生を阻止して、妖怪の暴走を止めること。でも今回のヘイゼル編は、実はカミサマ編の時から、裏側で操っている烏哭の存在がとても大きいんです。あの人がいなければ、もっと簡単に事は運んでいたでしょうし、三蔵一行の絆が試されるようなこともなかったはず。そういう意味では、烏哭/你健一の存在が、非常に大きなスパイスになっているエピソードだと思います。
――人間や妖怪たちの命の価値観が問われるヘイゼル編。それにちなんで、ご自身が価値観を問われた出来事はありますか?関 間違いなく、このコロナ禍しかないでしょうね。朗読劇や舞台の劇場にお客さんがいて、同じ空気の中で芝居を見ていただくことができないという状況は、我々役者にとっては価値観がひっくり返るような出来事です。
スタジオでの収録も、以前とはすっかり様変わりしてしまいましたから。いかにそれまでが幸せなことだったのかを、改めて再認識させられました。
保志 現状、朗読劇もすっかり配信メインになってしまっていますからね。本来の楽しみ方とは違うものになってしまったので、複雑です。
――そんな状況だからこそ、今『最遊記』のアニメが観られることが、ファンの方にとっては大きな希望だと思います。保志 そうですね。アニメーターさん達もこの状況は大変だと思いますが、じっくり時間をかけて、良いものを作ってくださっているので。
――ヘイゼル編の悟空のモノローグに「俺は……何と戦うんだ…?」という戸惑いのセリフがありますが、皆さんご自身は、最近何と戦っていますか?石田 老いですね(即答)。
関 賛成!
保志 それですね。
平田 日々壮絶な戦いを繰り広げています。
保志 そういえば昨日、白髪を見つけちゃって、「これはヤバい!」って思いました。
関 抜く派? 染める派?
保志 う~ん……。今後増えてきたら染めます。
平田 でもさ、たった1本でそれだけ驚いてるってことは、まだほとんどないんだね。
関 やっぱり49歳は若いね。僕はもう定期的に染めてる。
保志 石田さんは?
石田 あるある。
平田 それにしても不思議なのがさ、昨日までなかったのに、突然1本まるごと白いものが現れたりするじゃない。いつの間に白くなったんだよって。
関 人間はね……恐怖を感じると白髪になるらしいよ。
保志 怖っ!
平田 いまの関さんの口調が恐怖だよ! ドキっとしたもん。明日朝起きたら真っ白になってるかもしれない。
石田 あはは!
平田 ちょっと待って。このままじゃ老いエピソードだけになっちゃう。誰か若々しい話はないの?
保志 あ、僕は今、健康的な食生活にハマってますよ。
平田 いや、それ方向性はほとんど同じだろ!
一同 (笑)
保志 食べてはいけないもの、食べるべきものなど、いろいろと気を付けています。
平田 今まで色々なものを食べてきたんでしょ。落ちてる物とかさ。
保志 そうそう……って! 落ちてる物は食べてないです(笑)!!