• 橋本環奈&上白石萌音が語る舞台『千と千尋の神隠し』への熱い期待
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2022.01.29

橋本環奈&上白石萌音が語る舞台『千と千尋の神隠し』への熱い期待

(右から)ダブルキャストで千尋役を演じる橋本環奈さん、上白石萌音さん 撮影/大山雅夫


――橋本さんは、なぜこのタイミングでの初舞台を選んだのですか? 

橋本 これは「たまたま」としか言いようがないですね。今までは自分が舞台に立つということが全く想像できなかったんですよ。でも周りの役者さんから「舞台は楽しいからやった方がいいよ~」ってすごく生き生きした、童心に帰ったような無邪気な表情でよく言われていて、実際そういう方たちの舞台を観に行くと「凄い!」と圧倒されていました。だからこそ「やるからには本気でやらないと」と考えていたんです。
今回『千と千尋』のお話をいただいた時、舞台云々を超越して「これはやりたい!」と純粋に思いました。これだけ愛されている不朽の名作の主役をやらせていただけることは凄く光栄なことですから。
全く想像がつかないし、不安もあったんですけれど、この挑戦は自分にとって大きな節目になるんじゃないかと感じているので、今のタイミングで良かったんじゃないかなと思っています。

上白石 (橋本さんに)舞台、本当に楽しいですよ! 考える時間や悩む時間がいっぱいあるのが好きなんです。一行のセリフについて何日も悩めるってこんなに贅沢なことはないし、そうやって同じ脚本に日々向き合うことで自分の足りない部分とか、もっとこうしたいという欲が出てくるんですね。
映像の仕事は撮影が細切れな上にどうしても追われることが多くて、セリフを覚えては出しの繰り返しになってしまう。その瞬発力の楽しさもあるんですけれど、本当に根を詰めて考えられる、ちゃんと苦しめる舞台こそが私にとって初心に帰れる、地に足がついた場所なんです。

長期間苦楽を共にしたカンパニーの皆さんとは本当に家族みたいに仲良くなるし、毎回物語が最初から最後まで描かれる。しかも同じ脚本で同じことやっているのに、1回も同じ舞台にならないのが生の楽しさだと思っていて。本当に「生きている」「お芝居している」という感覚を毎日痺れるくらい味わえるのがたまらなく好きです。
同じくらい怖さや不安、緊張もあって、たまにふと我に返った時に「何でこんなことしているんだろう」と思うこともあるんですけれど、やっぱり私は小さい時から、そしてこれからも一番舞台が好きなんだろうなって思います。

――この舞台で自分にどんな課題を与えたい、もしくは期待したいことはありますか。

橋本 ある意味で自分の新しい面を見つけられるのかな、という気はしています。どういう世界なんでしょう、でもワクワクする気持ちはあります。一つの役をこんなに長く、じっくりと考えながら演じることがまず初めての経験なので、映像の中では描かれない千尋の人生を深くとらえていけたらなと思います。

周りの豪華なキャストの皆さんには胸を借りたいですし、ジョン・ケアードの演出がとにかく楽しみで。『レ・ミゼラブル』は勿論、先日の『ナイツ・テイル―騎士物語―』も本当に凄い。「こんな動きや作りなんだ」と驚かされるビックリ箱のような衝撃と、盛り上がって感動するさせたかと思えば癒やされる場面の強弱もあって、2~3時間でこれだけの感情を味わえるってめちゃくちゃ夢が詰まっていて素敵ですよね。

あれだけのものを作られる方が『千と千尋』という異世界をどう描くのか、またどんな演出を付けるのか――そんな舞台で自分が作り手側に回れたことが凄く光栄です。

上白石 ジョンがよく使う、凄く好きな言葉に「このシーンをリハーサルを重ねたものとして見せたくない」というのがあるんです。舞台で描いているものを、今初めて起きているように見せたいって。それってお芝居の全てのような気がしているんです。
特に今回の千尋は、初めての経験を積み重ねてちょっとずつ成長していく、物語を動かすというより動かされるキャラクターだと思うので、どれだけその場の空気や起こっていることに素直に反応できるかが凄く大切になってくる気がしています。
毎回初めての感動を驚きと新鮮さをもって受け止められるよう、柔らかく存在できたらなと思います。

橋本環奈/ヘアメイク:森本淳子(GON.) スタイリスト:鈴江英夫(株式会社H)
上白石萌音/ヘアメイク:冨永朋子(allure) スタイリスト:嶋岡隆、北村梓(Office Shimarl)

>>>橋本さん&上白石さんのアナザーカット、アニメ『千と千尋の神隠し』場面カットを見る(写真9点)

アニメージュプラス編集部

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