• 鈴木崚汰&花江夏樹が魂を削った『錆喰いビスコ』演技の見どころ
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2022.01.12

鈴木崚汰&花江夏樹が魂を削った『錆喰いビスコ』演技の見どころ

(C)2021 瘤久保慎司/KADOKAWA/錆喰いビスコ製作委員会

1月10日より放送を開始したTVアニメ『錆喰いビスコ』。すべてを錆びつかせる「錆び風」によって侵され、文明が崩壊してしまった未来の日本を舞台に少年たちが暴れまわる、瘤久保慎司氏によるライトノベルが原作となった冒険譚だ。第1話ではバディとなるビスコとミロの出逢いが描かれたが、第2話以降、ビスコの生業やその世界観が徐々に明かされていく。

今回アニメージュプラス編集部では、タッグを組むことになる赤星ビスコ役・鈴木崚汰さんと猫柳ミロ役・花江夏樹さんにインタビューを実施!(全2回) 前編はアフレコ直後のお二人にオーディション、そしてアフレコ時の裏話をたっぷりと伺いました。

【Voice Feature:27 鈴木崚汰&花江夏樹】

――『錆喰いビスコ』は世界を侵食する錆に対抗する手段でキノコを使うという独特な世界観の作品ですが、始めて触れた際の印象はいかがでしたか?

鈴木 キノコで戦っている作品なんて、まずない! そんな独自性が凄いなと思いました。キノコ以外にも独特の生物兵器が出てきたりして、世界観が素敵だなというのが最初の印象です。

花江 僕も、こういう荒廃した世界をテーマにした作品が好きで。廃墟だったり錆びた機械だったり、そういうフェチといいますか、ちょっとポストアポカリプス的な感じが好きなので、そんな僕にピッタリだなと思いました(笑)。

あと、未来の日本を舞台にしていて、地名など至る所に面影があるのですが、日本に住んでるからこそ、それが余計変わり果てた姿として映って、刺さりましたね……。

――今作への出演はどのように決まったのでしょうか?

鈴木 テープを送ってのオーディションでした。

――役に決まった際のお気持ちは?

鈴木 『錆喰いビスコ』のオーディションを受ける頃は、他のオーディションにもあまり受かっていなくて……。ただでさえ陰鬱とした気持ちになっていたところにコロナ禍も相まって、かなり落ち込んでいたんです。
そんな時にオーディションの話が来て、原作も読ませていただいたら、「この作品、絶対やりたい!」と強く思って。この作品がダメだったら声優を辞めてもいいかなというくらい、のめり込んでオーディションに臨んだんです。だから決まった時は本当に泣きましたね。初めての主役でしたし。

――そこまでの覚悟で臨まれた役だったのですね。花江さんはいかがでしたか、演じられる美少年ミロは難しそうな役どころですが……。

花江 今作のような二人で行動していくバディ物は好きなので、出演が決まった時は嬉しかったです。それに、ミロはお医者さんで、ビスコに振り回されつつも協力していくという立ち位置。今まではどちらかというと、ビスコのようなタイプのキャラクターを演じることが多く、ミロのようなサポートタイプの立ち位置はあまりやったことがなかったので、尚更嬉しかったですね。

確かにミロは中性的な顔立ちの美少年ですが、オーディションの際にはアニメ後半の結構男らしさを感じるようなシーンも演じたので、そこの演技も込みで選んでいただけたのかなと。

――なるほど、後半の展開も楽しみです。今回、実際に演じてみて改めて感じたキャラクターの魅力があれば、お聞かせください。

鈴木 ビスコは、若いながらも自分の目的というか、やることがはっきりしているし、戦いのIQも元から高いので、物語を通しての分かりやすい主人公的成長があまり描かれていないんです。成長に関してはどちらかというミロの方が強く描かれているなという印象で。
なので、演じる際もビスコはこういう人間で、こういう行動理念で動いているというのを固めた上で、その想いが一貫したものになるように演じました。でも、ミロと出逢って人の愛をちゃんと理解していくという心の成長はあったので、そこは大事にしつつですね。

――花江さんから見たミロの印象はいかがでしょうか。

花江 ミロはお金儲けではなく、ただ、人を治したい、姉を治したいという心からの信念があるお医者さん。最後までその気持ちは変わらないですが、ビスコと過ごす内に色々と学んで、成長もしていくんです。
女性と間違われるような美少年とかって言われていますけど、話が進むにつれ段々と男らしく覚悟が決まっていっているなという印象を受けたので、そこを短い話数の中で表現できるように心掛けました。

――男らしく、ですか?

花江 ええ。ミロって実は、割とずっと男らしいんですよ。プライベートの時はちょっと違うかもしれませんが、仕事の時はプロフェッショナルで、自分の思った通りに動くかっこよさがある男なんです。

鈴木 花江さんの声って、しっかりとした芯があるんですよ。そういう部分が、ミロの「何としてでも人を助けたい」という強さと優しさをどちらも表しているなと。花江さんの演じているミロの声って少年らしくて良いですよね。

花江 いや本当はね、もっと美少年っぽい儚い声も出したいんだよ? オーディションの時も、ミロはもっと儚くて可愛らしい声が良いんじゃないかって思ってたんだけど、年々出なくなってくるの。

鈴木 物理的にですか?

花江 そうそう。僕にはデビュー当時の可愛さはもうないのよ。

鈴木 そうなんですか(笑)?

花江 そうなの(笑)。だから、無理して儚げな声を出すよりかは、自分の一番出しやすい音でオーディションを受けて、そしてもし受かったら、その音で演じていこうと。

鈴木 なるほど。

花江 そして結果、そうなりましたと(笑)。

――花江さんの声がしっかりキャラに合致したからですよ(笑)。

(C)2021 瘤久保慎司/KADOKAWA/錆喰いビスコ製作委員会

アニメージュプラス編集部

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