――では、役作りはやりやすかった?坪根 そうですね、ただ演じている時は、負けず嫌いの部分は芯に持っていても、それを表には出さないようにしました。
――言われてみれば、清居がオーディションを受けるまで城田はそういった面は見せていませんでした。坪根 そうなんですよ。物語の過程の中で、徐々に見せていくように意識しました。むしろ監督からは「もっとお調子者でいい」とも言われまして、何て言うんですかね……「ウェーイ!」みたいな感じで(笑)。クラスをまとめるじゃないですけれど、「俺のおかげでクラスが盛り上がっているんだぜ!」という気持ちをもって挑みました。
──小山役の高野洸さんは「普段の坪根さんからは、城田を演じているところが想像できない」と仰っていました。坪根 基本的に明るいほうだとは思いますが、確かに「ウェーイ!」ではないかな(笑)。仲間内で騒ぐ程度で、クラスを巻き込んだり自分一人の力で盛り上げるみたいなのはなかったです。陽キャは陽キャでも、自己肯定感の差がありますね。
――城田は自己肯定感が高い?坪根 そうです。だから演じている時はそこを高めて、グイグイといくようにしました。
──演じられた中で印象に残っているシーンはありますか。坪根 城田が清居にトマトジュースをぶっかけて自分の気持ちを伝える……伝えるというか、ぶつかり合うところですね。当初は僕だけが清居の胸ぐらを掴む予定だったんですが、八木さんもアドリブで掴み返してこられて、そこがすごく印象に残っています。八木さんが清居として僕に接してくれたことに、ジーンときちゃいました。
あと清居のグループメンバー、3人と一緒に現場近くの有名なラーメン屋さんに行ったんですよ。でも、人がいっぱい並んでいて、撮影時間に間に合わなそうだったので断念したという、ちょっと悲しかったエピソードがありました(笑)。
──高校生みたいな青春が感じられるエピソードですね(笑)。坪根 そうですね(笑)、撮影中はみんな本当に高校生みたいな感じでした。帰りにキッチンカーのタコ焼きを買って食べたり、素敵な時間を過ごせましたね。
──最後に平良にとってのアヒル隊長のように、坪根さんの心の支えになっているものを教えてください。坪根 物じゃなくてもいいですか? それは友達です。僕、何も考えずに「この仕事をやろう!」という勢いだけで地元から飛び出してきたので、友達があまり東京にいないんです。でも、地元の子たちとは今でも電話やオンラインゲームをしたりして繋がっていて、それが大きな支えになっていると感じています!
>>>坪根さん&小山和希役・高野洸さんのツーショット写真を見る(写真6点)(C)「美しい彼」製作委員会・MBS