◆坂本監督はパパ!?◆――記事の公開が10月30日の放送終了後を予定しています。トリガーがウルトラマンリブットとの特訓でパワーアップしてアブソリューティアンと決戦。監督は坂本浩一さんです。濱田 おおっと。
寺坂 おおっと。知ってしまった。
――まさか濱田さんご存じないとは知らずすみません。濱田 大丈夫です。アブソリューティアンが出るっていうことを全宇宙最速で知ることができたので。
――ということで、結構大きな見どころになると思うんですけれど、そのエピソードについてうかがわせてください。坂本浩一監督は『ジード』でも監督をされましたが、お互いの坂本監督の印象はいかがでしょうか。濱田 偉大なるパパですね。
寺坂 パパ感半端ないですね。
濱田 パパです。
――パパ感というのは……?濱田 もう包み込む力、包容力の高さというか、現場全体を包み込んでくれるパパですね。温かく、すごく役者に寄り添ってくれます。アクションのシーンになった時の目の色の変わり方は凄まじいですが、でもすごく普段優しいし。『ウルトラマンレオ』の歌を口笛で吹いていたりするので。そこに僕も乗って、一緒に口笛吹いたり歌ったりして、メイクさんに「うるさい!」って怒られる(笑)。すごくウルトラマンが好きでいらっしゃいますね。ウルトラマン以外のお仕事でも何回かご一緒させていただきましたが、やっぱりお父さんっていう感じですね。
――いつもニコニコされている印象ですね。寺坂 僕らにも常にニコニコされていて、みんな大好きです。よくシャドーで体を動かされているのですが、僕が、目が合った瞬間に「うあっ!」ってやられたふりをすると、監督が「ありがとうございます!」って。現場ではそんなコミュニケーションをしています(笑)。
坂本監督は、主人公をヒーローとして格好良く撮ってくださいます。ヒーローとしての姿、ヒーローとしてどう見えるのかをとても大事にしてくださっています。アクションも格好よく、子どもたちが憧れるものに見せたいという熱量が高い方だという印象ですね。
――坂本監督からのアドバイスや言葉で印象に残っているものはありますか。寺坂 アイテムを使うとき、ボタンを押すときは「ヒーロー押ししてね」とか、走るときも「ヒーロー走りで!」とか。何事にも「ヒーロー」がつくアドバイスをいただきます。必死に走るシーンでも、必死になり過ぎずに、より格好良く見えるようにカメラをいろいろ動かしてくださいます。
――具体的にどうするとヒーローっぽく見えるのでしょうか。寺坂 敵と対峙するときに肩をぐっと入れるとか。そのひとつの仕草だけで、だいぶ僕たちが観てきたヒーローのように見えるんですよね。ちょっとしたワンアクションで、すごく変わります。撮影中に、ただ立っているだけなんですが、無意識に体重が傾いていたんですね。そうしたら「まっすぐ立って!」って言われました。ヒーローとしての意識を教えていただいています。
――濱田さんは坂本監督からのアドバイスで印象に残っていることはありますか。濱田 走り方とか止まる時の力の入れ方もそうでしたし、アイテムの取り回し方もでした。ジードのアイテムはカプセルを2個入れるのですが、結構大変だったんです。小さいカプセルをセットする手順があって、照明もアイテムが見えるように光があたるようにセットしているから、アイテムの角度に注意しているとプルプルしちゃうんです。トリガーもそうですよね。
寺坂 そうです、気を付けるほどプルプルしちゃいます(笑)。
濱田 そう(笑)。ジードがキングソードを持ったとき、ウルトラ6兄弟それぞれのカプセルと
6兄弟カプセル、キングカプセルとあわせて8個のカプセルを入れないといけないんです。これが大変でしたね。
寺坂 時間かかりそうですね。
濱田 結構時間かかりました。きれいにスポッと入らないといけないんですよ。それを格好良く見せる、そういうところにも本当にこだわってくださいました。
――トリガーの変身はいかがでしたか。寺坂 大変な緊張感の中やらせていただきましたが、そんなに時間がかからなくて、「わりとスムーズにできたね」って言っていただきました。それまではプレッシャーが半端なかったです。ハルキさんが完璧だったらしいんですよね。ほぼ一発で
OKだったみたいで、「ハルキを越えられるかな? ケンゴ君!」ってスタッフの方に言われていて。
――それプレッシャーですね(笑)。やる前に聞きたくないですね。寺坂 ハルキさんにお会いした時に聞いたら「センスも大事だからね」って。
濱田 悪いな(笑)。それはハルキ悪いわ。
寺坂 ハルキさんの冗談だったと思うんですが(笑)。「ええっ! 気負わずにがんばりますけど
……」って緊張感半端なかったです。でも何回か調節しながらなんとか無事に乗り越えました。
濱田 アイテムを上にあげるポーズは、下からアオリの画になるので、その時にアイテムの正面が見えてないとダメなんですよ。でも正面をカメラに向けすぎると手首の角度が変に見えるし、なるべく自然な角度を一連の動作の中で見せるのが大変だろうなと思います。
寺坂 あと、キーを出して入れるまでのアクションがシチュエーションによって違うのが一番たいへんでした。階段を降りて取り出してとか、走ってきて、とか。そこが苦労しましたね。
――子どもたちが一番集中して見るところだから、ごまかしがきかないですもんね。寺坂 そうですね。自分だったらどうしたら憧れられるか考えながら、声もどう出したらいいのか。でもちょっとワクワクしながらできたので楽しかったです。
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C)円谷プロ (
C)ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京