ウルトラマンを好きでいてほしい！ 寺坂頼我＆濱田龍臣 対談

◆『ウルトラマントリガー』の反響は？◆

――『ウルトラマントリガー』の放送もだいぶ進みました。周りの反響はいかがですか。

寺坂　そうですね、回を追うごとに皆様がモヤモヤしている謎だった部分が明らかになってきて、キャラクターの個性も際立ってきて、観ていただいている皆さんの熱量も増しているなって感じます。

――祭nine.のメンバーや、近くでご覧になられている方からはそういったお話はありますか。

寺坂　毎週、「あれってさ、どういう意味なの？」とか、グループのメンバーもすごく気にしてくれています。ファンの方でも、女性が多いですが、観ていただいているようで、みんな応援してくれているのはうれしいですね。

――エピソードを重ねるにつれて、作品の印象や自分の演技が変わってきたところはありますか。

寺坂　台本の決定稿は、撮影しながら続きをいただくのですが、今回はわりとケンゴのままだな、とか、いただいた台本に対して素直にリアクションしていくことが多く、そこは自然にできていると思います。ただやっぱり第1話とか、最初のほうの演技を見ると、「まだまだだったな」とか「こうすればよかったな」とかすごく思う箇所が今でもいっぱいあるんです。振り返るといろいろな気持ちでTV本編を見ていますね。物語としてももちろん楽しんでいますし。コロナ禍もあって、特撮シーンの撮影を見学できなかったので、こういう風になっているんだ、と視聴者さんと同じように楽しんでいます。あとアフレコに関しても、どの声が使われているんだろうと思いながら観ています。何パターンか録ることもあるので、この声が使われたんだってOAで初めて知ることもあります。

――OAを見た後、それをまた自分の中でフィードバックさせていくということもありますか。

寺坂　マルチタイプ、パワータイプ、スカイタイプで、声も3つのタイプに使い分けているのですが、第2話・第3話ころを観ると、もっと違いを強調してもいいなと思った部分もありましたし、逆に人間味が強すぎたかなと思うところもあります。これは今後、シーンによってうまく演じていきたいなって思っています。

――濱田さんはいち視聴者として楽しんでらっしゃるでしょうし、いろいろな思いがあるのではないかと思いますが、ウルトラファンとしての『ウルトラマントリガー』の印象をお願いします。

濱田　やっぱり第1、2話の緊張感は、自分も経験しているので身にしみて伝わります。僕ももっと違う風にできるところがあったなって思います。第1～4話まではまとめて撮ったのですが、結構バラバラなところもあって、慣れていない感がすごく見えてしまうんです。変身バンクも始めのころに撮ったので、今観返すとすごく恥ずかしいんですよ。ウルトラマンジードではプリミティブ、ソリッドバーニング、アクロスマッシャーに変身するバンクを最初に撮ったので、自分ではすごくオドオドしているように見えるんです。緊張していましたね。
作品については、『ウルトラマントリガー』の設定を、『ウルトラマンティガ』の世界観にこう落とし込んできたんだって、自分の中で新たな発見をしながら楽しんでいます。でも隊服格好いいですよね。デニムオンデニムにオレンジのシャツですから、僕（笑）。

寺坂　攻め攻めの。

濱田　攻め攻めですよ。しかもシャツインですからね。攻め攻めも攻め攻めで（笑）。
特撮に関しても、毎年どんどんレベルアップしているのをすごく感じます。トリガーは特に空中戦がすごいですよね。その演出の仕方で、引きで撮っているところもあればぐっと寄ってバストアップでしか映ってない、でも空中にいるのがわかる。あと、トリガーとケンゴが一体化している部分、トリガーの顔にケンゴの顔が重なっている演出が、「ジードと同じだ！」と思えて親近感がわきました。僕がそのシーンをグリーンバックの前で撮影しているのをスーツアクターの（岩田）栄慶さんがすごく真剣な目で見ていて。今度は栄慶さんが僕の動きに合わせながら、モニターでチェックしている監督の指示で微調整するんです。顔のバランスが違うので、目がしっかり合うようにしているところが格好いいですよね。『ウルトラマントリガー』でインナースペースのシーンを見るだけで、そのことを思い出しました。
GUTS−SELECTのキャラクターがすごくみんなしっかりしていますよね。水野（直／サクマ テッシン役）さんがいるし楽しい現場なんだろうなってすごく思います。
（※水野さんは『ウルトラマンジード』で、濱田さん演じる朝倉リクがアルバイトをする「銀河マーケット」の店主・久米ハルヲを演じた。）

寺坂　とても楽しいですね。

濱田　いいチームなんだろうなって、見ていてわかりますよね。本当に毎回毎回楽しみにさせていただいています。

寺坂　なんかすごい（笑）。すごくいろいろな視点で観てくださっているんですね。確かにおっしゃることがまさにそうで、現場でスタッフの方の技術など、僕も実際に見て驚く毎日でした。今後は、そういったことも後輩に伝えていきたいと思います。

（C）円谷プロ　（C）ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京