• エンタメと思索に満ちた『機動警察パトレイバー the Movie』を楽しむ
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2021.10.22

エンタメと思索に満ちた『機動警察パトレイバー the Movie』を楽しむ

(C)1989 HEAD GEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

押井守監督の名作『機動警察パトレイバー the Movie』が、2021年10月24日19時よりBS12トゥエルビ『日曜アニメ劇場』にて放送される。ロボット技術を応用した歩行式の作業機械・レイバーが普及・運用される近未来の東京を舞台に、レイバーを利用した犯罪に対抗すべく新設された警視庁のレイバー部隊「特車二課」の活躍を描くメディアミックス作品の劇場版アニメ第1作だ。

1999年夏、自衛隊の試作レイバーが無人のまま暴走した事件を皮切りに、都心部では謎のレイバー暴走事件が頻発、特車二課第2小隊がその処理にあたっていた。第2小隊の篠原遊馬は原因を究明すべく、独自に調査を開始。その結果、暴走したレイバーには最新オペレーションシステム「HOS」が使用されていたことが明らかになるが、HOSの主任開発者であった篠原重工の天才プログラマー・帆場暎一は、既にレイバー用海上プラットホーム、通称「方舟」から投身自殺を遂げていた。
帆場が仕掛けた巨大な罠の全貌を知った第2小隊は、大型台風が東京に近づく中、計画を阻止するべく行動を開始する――。
▲暴走するレイバーに翻弄されるイングラム。

『機動警察パトレイバー』は、コミックス版やテレビシリーズなどいくつかのパラレルワールドが存在するが、1989年に公開された『the Movie』は最初期のOVAシリーズ(アーリーデイズ)が完結した直後に制作、初期OVAの世界観の延長で描かれた、本格的なエンターテインメント作品として仕上がった。
お馴染みとなった第2小隊メンバーのコミカルなやり取りは勿論だが、イングラムと次期主力警察用レイバー「AV−X0零式」のメカバトル、当時としては画期的なコンピュータウィルスを扱った犯罪、巨大企業と国家の癒着による隠蔽工作という社会サスペンスなど、様々な娯楽要素が見事にミックスされた内容に。劇場作品らしいスケールアップを遂げた、まさに80年代アニメを代表する1作と言えるだろう。

(C)1989 HEAD GEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

アニメージュプラス編集部

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