• 『ファ美肉おじさん』監督が語る「アニメはアラサー文化の集大成!」
  • 『ファ美肉おじさん』監督が語る「アニメはアラサー文化の集大成!」
2021.10.18

『ファ美肉おじさん』監督が語る「アニメはアラサー文化の集大成!」

(C)池澤真・津留崎優・Cygames /ファ美肉製作委員会

モテないと嘆く合コン帰りのサラリーマン・橘日向が、突如現れた全裸の女神様の手によって異世界転移! しかも、女神様のイタズラか、転移後の橘の肉体は理想の金髪美少女に変化。橘は元の体に戻るため、共に異世界転移した高身長イケメンの幼馴染・神宮寺司と旅に出るが、その道中で橘と神宮寺は互いに惹かれあうようになってしまう。

津留崎優×池澤真のトランスセクシャルラブコメディーコミック『異世界(ファンタジー)美少女受肉おじさんと』(以下、『ファ美肉おじさん』)が衝撃のアニメ化決定、この度スタッフ&キャストを含む最新情報が公開された。
そこで『オッドタクシー』『おそ松さん』(第3期)などで演出を担当、本作が監督デビューとなる山井紗也香監督に、気になるアニメの見どころなどについて語ってもらった。

――まずは山井監督の簡単な経緯からお聞かせいただけますか。

山井 まず制作進行としてこの業界に入りまして、その後動画・原画に携わって、子供向けの作品を手がけてみたいという思いからOLMの吉岡(大輔)プロデューサーに「演出をやりたい」と伝えたところ、『かみさまみならい ヒミツのここたま』で監督補佐、そして以後のTeam Yoshioka作品では各話演出を任せてもらえるようになりました(※OLMはチーム制で作品制作を行っている)。

――今回『ファ美肉おじさん』を初監督されることになった経緯は?

山井 OLMに入る段階で「いつかは監督をやりたい」とは伝えていたんですが、ある日吉岡さんに「ちょっと話があるんだけど」と呼び出されまして。「何かやらかしちゃったかな?」とビクビクしていると急に原作を渡されて「これ読んで。アニメ化の企画が動いているんだけれど、監督どう?」と言われて「是非!」と即答しました。

――原作を読んでの感想は、いかがですか。

山井 甘酸っぱいなって(笑)。二人とも思っていることは同じなのに何故かすれ違い、みたいな話が大好きなので、胸にスッと入ってくる感じがありました。

――そもそもタイトルも凄いインパクトだったと思うんですが。

山井 はい、最初吉岡さんに言われた時にはまったく頭に入ってこなくて「な、何て?」みたいな感じになりました(笑)。でも実は「ファ美肉おじさん」という言葉はSNSで見たことがあったんですね。というのも、池澤先生が某ソシャゲのイベントでキャラクターを描かれていて、そのキャラを手に入れるためにガシャを一生懸命回している津留崎先生のツイートが流れてきて(笑)。そこに『ファ美肉おじさん』の更新日情報が書かれていて、それを覚えていました。

――そういうところから既に縁はあったんですね(笑)。原作のお二人も今回が初アニメ化ということで、何かお互いにシンパシーみたいなものが感じられる部分はありますか。

山井 お二人は脚本会議に参加して頂いて、そこで話す機会もあったのですが、お互い年齢が近く観ているものとか通過してきたものが同じなので、話が早いんですね。ある意味アラサーカルチャーの集大成、みたいなことになっているかもしれません。

――本作の主人公たちも32歳と同世代ですし。

山井 ちなみに、キャラクターデザイン担当の方(大和葵)もアラサーなんですよ。本当に30代まみれみたいな感じで現場は進んでいます(笑)。

――ズバリ、本作の注目ポイントは?

山井 原作は長台詞のやり取りが魅力のひとつだと思うので、アニメの方ではテンポ感や間を入れつつも、それをできるだけ殺さないように意識しています。元々原作が好きな人でも世界にスッと入れるように仕上がっていると思います。

――続いて、キャスティングについてこだわった部分は?

山井 橘に関しては「少女がおっさんの言葉を喋っている」というイメージを重要視していたんですが、M・A・Oさんの声をオーディションで聞いた時、それにピッタリはまったので強く推しました。神宮寺は冷静さもありつつギャグ方面も強く出すキャラなんですが、日野(聡)さんにはアドリブ・テンション共に結構いい感じで入れて頂いていて、聞いて思わず笑っちゃっています。

(C)池澤真・津留崎優・Cygames /ファ美肉製作委員会

アニメージュプラス編集部

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