• 西尾維新を呪いたくなった?沢城みゆき・堀江由衣が語る『化物語』
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2021.09.21

西尾維新を呪いたくなった?沢城みゆき・堀江由衣が語る『化物語』

▲沢城みゆきさん(左)と堀江由衣さん 撮影/井上大輔


――私はてっきり、『花物語』は神原駿河役の沢城さん、『猫物語(白)』は羽川翼役の堀江さんが朗読されるものだと思っていたので、逆だったことに驚きました。

堀江 私も最初は、自分のイメージとは違う音が自分の口から出てくる違和感に戸惑って、これなら『猫物語』の方が良かったとも思ったのですが、神原さんや物語のことを深く知ることが出来たので、今となってはこれで良かったと思っています。

沢城 私は逆に、アニメ版の神原の出力で全部朗読しろといわれても無理なので、(『猫物語』で)良かったです(笑)。それに、私も今回の朗読がなければ、羽川さんがこんなに可哀想な子だというのを知らないまま終わっていた可能性もありますし。

堀江 彼女、結構不遇だったんです。

沢城 ルンバに起こされているシーンや、調理器具が(家族それぞれ)3つずつあるというのが切ないなと思って……。

堀江 そうなんですよね。家庭環境複雑で……。味付けしない話は出てきた?

沢城 出てきた! あの辺りちょっと怪談でした。

堀江 私もあの話は衝撃でした。神原さんと羽川さんって接点というか心の交流があまりないキャラクター同士だったから、神原さんはこんなことを思っていたんだ!  って色々新しい発見がありました。

沢城 私は、ブラック羽川章に入ったアニメのアフレコ時、由衣ちゃんが『にゃにゃめにゃにゃじゅうにゃにゃ~』のセリフを録った後、アフレコブースから「ふ~~~」って言いながら出てきたのを凄く覚えていて。大変そうだなぁと思ってたのですが、まさか同じ刑に処される日が来るとは……(笑)。

堀江 あれ、地味に嫌でしょ?

沢城 うん。凄く大変だった。「なんとかなのにゃ」と「なんとかなのじゃ」がひたすら話してる章と、阿良々木家に泊まる章で「阿良々木」を何度も言わなくちゃいけないシーンは、「西尾維新!!!」って慟哭したよ(笑)。

堀江 私も「なぜ阿良々木君ではなくてアラキ君じゃだめだったのか」と何度も思いました(笑)。アニメのアフレコ時も、阿良々木君を苦じゃなく言えるように練習しようってシーズンが終わる度に思うのに、忘れてしまって。また新シーズンが始まった時に、阿良々木君が上手く言えないのを思い出すというのを繰り返していましたし。

沢城 今回の収録で私、編集点の作り方が上手くなりました(笑)。<物語>シリーズは一文が長いので、最後の方で間違えるとダメージが大きいんです。なので、句点で上手いこと編集点を作って読むように意識していましたね。

――編集点まで意識されるなんて……。以前、第1弾のナレーションを担当した神谷浩史さん・斎藤千和さんにお話を伺った際に、収録は修行のような時間だったとお聞きしたのですが、お二人はどのくらいの時間がかったのでしょうか?

沢城 私は5時間×4回くらいでしたね。

堀江 私は3時間位で帰らせてくださいとお願いしていた分、もう少し回数を重ねました。というのもその時、腰を痛めてしまっていて、椅子に座れずに立ちで収録させてもらっていたんです。ベテランのスタッフさんが多い現場だったから、一番若い私が皆さんに良い病院を尋ねるみたいなことも(笑)。

――それは大変でしたね。ディレクションはどんな感じだったのでしょうか?

沢城 自由でした。制作陣は、単純な読み間違いのチェックを徹底していて、クリエイティブな部分はそちらでどうぞご自由にという感じで。

堀江 本当に一言一句聞き漏らすまいという感じでしたね。

アニメージュプラス編集部/撮影:井上大輔

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