• 島﨑信長が語る『NIGHT HEAD 2041』の兄弟たちのドラマ
  • 島﨑信長が語る『NIGHT HEAD 2041』の兄弟たちのドラマ
2021.08.18

島﨑信長が語る『NIGHT HEAD 2041』の兄弟たちのドラマ

(C)飯田譲治/NIGHT HEAD 2041 製作委員会


霧原兄弟の絆と強さ

ーー『NIGHT HEAD 2041』序盤のストーリーを振り返っての印象はいかがですか。

島﨑 ご覧になっているみなさんは、きっと「(この物語は)どうなっているんだ?」と驚きを感じながら楽しんでいらっしゃいますよね。僕らも毎話の収録が楽しみでした。現場では直人を演じる小野大輔さんとお話しをすることが多かったですが、「これ、どうなるんですかね?」「これって、こういうことですかね?」などと話し合いながら毎回、楽しく収録していたので。みなさんにもきっと、その気持ちを味わってもらえているのではないかと思います。特に、霧原兄弟は見えている情報量が視聴者と同じなので、彼らの視点で物語を追いかけると徐々に世界が開けていく感覚が味わえるのではないでしょうか。

ーー霧原直也を演じる際には、どんなことを意識しましたか。

島﨑 直也はビジュアルが儚げで、少しか弱い印象があって、実際、物語上でもガタイのいい兄さん(直人)に守られているというのが表面的なイメージですよね。精神もとても鋭敏で、感受性が豊かすぎて、非常に繊細。どちらかというと “弱い” “かわいい” という雰囲気を感じます。でも、僕は、彼は芯が強いと感じます。考えてみれば直也は、能力があるゆえに見たくないものを見てショックを受けたり、さまざまな光景や情報が勝手に入ってきて “痛み” “苦しみ” を感じたり、そういうこととずっと付き合ってきたはず。そのうえで、迫害もされてきたし、他人ともあまり関わる機会がなかったし、多分、普通の人なら正気ではいられないような経験をしていると思います。それでも心優しく、柔らかさや大らかさを持っている、とても強い人だなと。だから、表面にとらわれずに彼の中身に向き合い、その根本の部分の強さを意識して演じたいと思っていました。でもきっと、兄さんの直人がいなかったら壊れていたんじゃないかな。そして直人もきっと、ひとりだったら保たなかったのかも……なんて自分なりに思います。どちらかがどちらかを守っているのではなくて、実は二人で支え合って生き抜いてきた。直人も直也も本当に強いな、と感じます。

ーー直人は本編中では、ややキレやすい兄さんですよね。

島﨑 そうですね(笑)。でも、直人も自分がムカついたから他人に当たり散らしているというわけではないんですよ。彼が必死になり、感情を激しく表に出すときは、やはり直也のためのことが多い。あるいは、彼も感受性が豊かだから、自分たちの両親の話などで心を揺さぶられると、感情が激しく出てきてしまう。でもある意味、直也の代わりに直人が感情を露わに表現してくれている面もあるのかなと思ったりします。直也だって本当は、兄さんと同じことに対して怒っているはずだし、何かを嫌悪したりする気持ちはある。でも、直也は心をコントロールし、感情を抑えて表に出さないようにしてしまう子ですから。そこで兄さんが、代わりに怒ってくれることで、兄弟のバランスを取っている。兄さんが怒ったときは直也が止めるけれど、実は止めることで直也自身が救われてもいるのではないかな、と。そういう意味ではやはり、めちゃくちゃ頼りになるいい兄さんですね。それに、小野(大輔)さんが演じる直人からは直也への思いや気遣いが強く感じられて、本当に小野さんを「兄さん」と呼びたくなる(笑)。直也にとって、とても大切な兄さんという感覚ですね。


(C)飯田譲治/NIGHT HEAD 2041 製作委員会

アニメージュプラス編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事