• PANTA×A-10対談「書の魔獣あかずきんを生んだのは頭脳警察の名曲」
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2021.01.30

PANTA×A-10対談「書の魔獣あかずきんを生んだのは頭脳警察の名曲」

頭脳警察に強い影響を受けた『赫のグリモア』(C)A-10/講談社



P 確かにおっしゃるとおり、アニメなんかの暴力描写はソフトになってきていますよね。『プリキュア』シリーズだって最初は殴り合いで戦っていたのに、今だと魔法少女みたいになっているし、『ガールズ&パンツァー』なんて戦車に乗ってるのに誰も死なないんだものね(笑)。

A PANTAさん、『ガルパン』も観てるんですか!

P 勿論。あんなに戦車が出てくるアニメはミリオタにとって夢みたいなものだから。ちなみに俺はソフトスキン(装甲が薄い車両)マニアなんだけどさ(笑)。

――ミリタリー系の話が止まらないですね。さて、A-10さんにも頭脳警察のドキュメント映画『ZK/頭脳警察50-未来への鼓動―』を観てもらっていますので、そちらの感想をお聞かせ下さい。

P お、ドキュメンタリー観てくれたんだ?

A はい。僕は完全な後追い世代のファンでして、頭脳警察に関する文献も過激で政治的な部分ばかりが書かれていましたから、これまで勝手にPANTAさんたちには怖いイメージを持っていたんですよ。ところがごく最近、吉田豪さんの動画を観まして……。

P あ、もしかして猫舌SHOWROOMの「豪の部屋」(※プロインタビュアーの吉田豪が自身の実際の部屋にゲストを招き公開インタビューする配信番組)かな。

――誘われた反原発デモをサボってアイドルの現場に駆け付けているようなPANTAさんの素顔が公開されちゃいましたものね。

P そうなんだよ、豪ちゃんにはやられちゃったなァ(苦笑)。

A こんなに優しい感じの方なんだ、と本当に驚いてしまって。その後この映画を観て、外堀がしっかり埋まっていった感覚がありましたし……「ますます好きになりました!」という言葉しか出ないですね(一同笑)。「隠す話じゃないけれど」みたいな感じで、訥々と語られている姿がとても良かったです。

90年代の頭脳警察ベスト盤のライナーに書かれていた文章で、「政治闘争的な側面だけで頭脳警察は語られてきたけれど、それだけじゃないんだ」という記述がありましたけど、本当にそれも腑に落ちたんですよ。デビュー当時はたまたまそういう側面ばかりがクローズアップされたんでしょうけれど、そういうことじゃなくて……あえてここで「男」という言葉を使いますけれど、「男は型にハマったり歴史に名を残すために生きるものではない」ということを訴えているんだと思います。映画で当時の言葉や映像を観ながら、それをヒシヒシと感じましたね。



アニメージュプラス編集部

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