• 『アーヤと魔女』近藤勝也が生み出した「誰もが大好きと思える女の子」
  • 『アーヤと魔女』近藤勝也が生み出した「誰もが大好きと思える女の子」
2020.12.24

『アーヤと魔女』近藤勝也が生み出した「誰もが大好きと思える女の子」

(C)2020 NHK, NEP, Studio Ghibli



――近藤さんは、アーヤというキャラクターを作る上でどんなことを意識されましたか。

近藤 原作を読むと強くてかわいらしくて抜け目がなくて……わりと放っておいても大丈夫そうな子ですよね(笑)。そういう意識を持って、誰が見ても「大好き」って思ってもらえる子かな、と思って描きました。

――ベラ・ヤーガはどうです。

近藤 ベラ・ヤーガは最初、原作通りに怖いおばさんのイメージで描いていたんだけど、いろいろ話し合って吾朗さんの意向を聞いているうちに、「昔は美人だったんだろう」というのが大きなポイントとなり、その辺を反映したキャラクターにまとまっていきました。

――では、マンドレークは?

近藤 マンドレークは、結構吾朗さんも僕も「どうしようかな」と悩みました。ああでもない、こうでもないって描いては「違うね」というやり取りを重ねて。それで、何がきっかけだったのかな……とにかく、原作者のダイアナ(・ウィン・ジョーンズ)さんの旦那さんの白黒写真がありまして、「この感じがいいんじゃないかな」って吾朗さんが言って、それをベースにやっている内にだんだん形になってきて。

――マンドレークはすごく怒りの沸点が低いんですが、一方ですごく線の細いキレイなイメージがありますね。指なんかも長くてきれいだし。

近藤 そうそう、繊細なんですよ。ベラ・ヤーガとは対極で、何でこんな二人が一緒にいるんだろうっていうね。で、黒猫のトーマスは、ひねらずに素直に作りました。もうちょっと自分の中でやりようがあるのかな、と思ったんですが、思いつけませんでした。

――確かに黒猫のイメージは出尽くした感じがありますものね。

近藤 造形的にもっとひねってやろうと思うんだけど、ひねりすぎるとまたちょっと違ってくるし、そこらへんの塩梅が結構微妙で難しくて、かなりの正攻法で作ったんです。大切なのは可愛く見えることだなって(笑)。


※このインタビュー完全版は、「ROMAN ALBUMアーヤと魔女」に掲載されます。

(C)2020 NHK, NEP, Studio Ghibli


アニメージュプラス編集部

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