――アフレコは、みなさん一緒に収録したのでしょうか松本 基本的に瀬戸さんとは一緒に録っていて、あとは小倉唯さんと仙道敦子さん。敵との対峙シーンでは、いろいろな声を足さないといけなかったり、細かい収録があったりするので別々だったんですが、仲がいい関係性のシーンとかは一緒に横に並んで録らせていただきました。
――何かアフレコのときのエピソードはありますか。松本 バリバリの初対面で。
瀬戸 バリバリの初対面だったんですよ。
松本 なので、まずは打ち解けるところからはじめました。監督の演出で即興芝居のエチュードをしたりとか、休憩時間も一緒にいることが多かったです。
瀬戸 他愛のない会話をしながら、ご飯も一緒に食べましたね。
――マイクをOFFにして収録された監督も知らないラストシーンのセリフですが、おふたりで考えたものですか松本 そのときに私が思ったことをいいました。事前に決めたりはせずに、流れで話した言葉です。
――それは明かされることはないのですか松本 明かされないと思います。
――その台詞を聴いて瀬戸さんはいかがでしたか。瀬戸 自分の想像していたものと違って、とてもシンプルな言葉でしたが心に響きましたね。
――自粛期間を含めて今年1年を振り返って、新たに考えたことやお仕事について教えて下さい。松本 自分の中で持っていた「お芝居はこういうもの」だったり「こういう映画をみたい」とかの考えが、いい意味で少し抜けました。自粛期間は娯楽として映画を楽しめる時間だったので、楽な気持ちになりました。観る人によって感じ方も違いますし、変にお芝居に対して気負っていたものが、少しずつ違う意識になったと感じています。誰かにいい影響を与えることができたら、それはそれで素敵なことですが、いろいろな考えがありますからね。観た人の気持ちを少しでも豊かにすることができたらいいなと思いました。
――気に入った作品はありましたか松本 『パターソン』という映画が好きになりました。これから何回も観る映画に、またひとつ出会えました。
瀬戸 僕は、いままでは女性の方と1対1で向き合うようなシーンがあまりなかったのですが、今年はそんな作品が多かったので、もっと人として成長しなければいけないと感じた年でした。
『君は彼方』では、初めての声優だったので、松本さんに引っ張っていただけましたが、だんだん年下の方との仕事も増えてきたので、今後は僕が引っ張っていかなければという気持ちが強くなりました。今後は、自分自身の内面をもっと成長させたいと思います。
――ファンの方々、映画を観る方にメッセージをお願いします。松本 コロナ禍の中、まだまだ大変な状況ですが、観てくださる方の気持ちが少しでもほぐれたらいいなと思いますし、そういう映画になっているんじゃないかなと思います。純粋に楽しんでいただけたらすごく嬉しいです。
瀬戸 この時期だからこそ、皆さんに観てほしい映画だと思っています。この作品を観て少しでも気持ちの面で楽になったり、楽しんでいただければと思います。観た方々の素敵なひと作品になれたら嬉しいです。
▲左:新(CV.瀬戸利樹)、右:澪(CV.松本穂香)
『君は彼方』
・公開日:11月27日(金)よりTOHO シネマズ池袋ほか全国ロードショー!
・出演:松本穂香 瀬戸利樹
土屋アンナ 早見沙織 /山寺宏一 大谷育江 /木本武宏(TKO) 瀬名快伸 /小倉唯 仙道敦子
竹中直人 夏木マリ
・主題歌:『瞬間ドラマチック』/saji(キングレコード)
・監督・原作・脚本:瀬名快伸
・制作:デジタルネットワークアニメーション / 企画:CUCURI
・配給:エレファントハウス、ラビットハウス
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