この号では、この年の夏に公開されるもう1本の「名作」もピックアップされている。
それは『銀河鉄道999』だ。
「『旅立ち』まであと55日」として、劇中の注目の場面や、原作者・松本零士のインタビュー、設定画の紹介などが掲載された、10ページにわたる特集だ。
▲星野鉄郎とキャプテン・ハーロックが出会うシーンを紹介そのほかには、同じくこの夏に公開された劇場版『エースをねらえ』や、TVアニメからは『サイボーグ009』や『機動戦士ガンダム』、TVスペシャルとして放送される『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』などが特集されている。
そしてこの号には、アニメスタッフに注目する「アニメ人物INSIDE研究」の第1回として、アニメーター・荒木伸吾にスポットをあてた大特集も掲載されている。
本人への綿密な取材はもちろん、作品リストや、お気に入りの仕事の誌上上映(場面カットを使用した紹介)、作風分析、対談企画など、その充実の内容は読み応え抜群だ。
▲荒木伸吾、1979年時点での参加作品のリスト。キャラデ・作監作だけでなく原画・動画での参加作も紹介されている▲自身のスタジオ・荒木プロダクションの紹介や、キャラクターデザイナーとしての特徴を分析した記事もアニメの歴史に残る名作・名匠がフィーチャーされた1979年7月号。今なおその資料的価値が高い1冊といえるだろう。