6月10日に発売となるアニメージュ2020年7月号は、創刊42周年記念号。
つまり毎年7月はアニメージュの誕生月だ。
『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が表紙の創刊号=1978年7月号は
以前の記事でもご紹介した。
はじまりは『さらば宇宙戦艦ヤマト』! アニメージュ創刊号を紹介!!今回は、アニメージュが満1歳を迎えた最初の周年記念号、1979年7月号をご紹介しよう。
アニメージュVol.13、1979年7月号の表紙を飾るタイトルはーー
『海のトリトン』
手塚治虫の原作(連載時タイトルは『青のトリトン』、後にアニメと同じタイトルに改題)を、これが初監督作だった富野由悠季(当時の表記は富野喜幸)が大幅にアレンジしてアニメ化したTVアニメで、放送は1972年。
なんと、この表紙の時点ですでに7年前の作品だ。
それがなぜ、この号の表紙になったのかといえば、その理由は記事のリードで明らかになっている。
’79年夏、アニメ映画戦線に急きょ、上映が決定した『トリトン』。内容はテレビの総集編(60分)になる予定だが、これは、まちがいなく、この夏のビッグ・ニュースとなるだろう。(1979年7月号『海のトリトン』特集のリード、表記は原文ママ)『トリトン』は『宇宙戦艦ヤマト』(1974年)より前に高年齢層に支持された、アニメブームの先駆け的な作品。日本ではじめてファン主導のファンクラブが結成された作品とも言われている。
アニメブームの盛り上がりを受けて、あらためて編集版が劇場公開されることとなり、アニメージュはそれを大きく取り上げたのだ。
ちなみに翌号の1979年8月号も『トリトン』が表紙。当時のアニメージュ編集部はそれだけ、『トリトン』を重要作として注目していたということだろう。
▲場面カットでストーリーを振り返るグラビア特集▲こちらは1979年8月号の表紙。キャラクターデザイン・羽根章悦の描き下ろしイラスト