■「もったいない」の思いから日本で誕生した世界初の缶コーヒー!
当時、創業者・上島忠雄氏は喫茶店、レストランなどにコーヒー豆を卸す事業を手掛け全国を駆け回っていた。そんなある日、駅の売店で瓶入りミルクコーヒーを購入。ところが、一口飲んだ時に電車出発のベルが鳴り、ほとんど飲み残したままの瓶を売店に返し飛び乗った。この時、上島氏は「もったいない」という思いと瓶入りの不便さを痛感。ここから、缶コーヒーの開発が始まったそうだ。
開発は難航を極め、コーヒーとミルクの分離、高温殺菌による味の変化、鉄とコーヒー成分 の化学反応などさまざまな問題が発生。根気強く試行錯誤を繰り返しながら、世界初の缶コーヒーの商品化に至っていく。
1969年4月には『UCCコーヒーミルク入り(当時の商品名)』を発売。ところが発売当初は中々そのおいしさや便利さが認知されず、売上は伸び悩む。 そこで、「とにかく目立つところで販売しよう」と売店で大きな声で指名買いをしたり、電車に持ち込んだり、全社をあげた販売活動を展開。
そうした活動の影響もあり、翌年1970年3月より開催された「日本万国博覧会」 (大阪万博)では爆発的なヒットとなる。
2019年には認定期間50年で“缶コーヒーの最長寿ブランド” (Longest-selling ready-to-drink canned coffee brand-current)としてギネス世界記録TMに認定された。
そして2019年50周年を迎え、パッケージや味は時代に合わせて変化しつつ、 現在は10代目が発売されている。