——今回のショートストーリーも、きっと皆さんからたくさん感想が寄せられると思います。宮原 元々ミステリーやホラー小説が好きで、どちらかというと日常系のファンタジーは避けてきたところもあるんですが、そんな自分からしても、今回書いて頂いているものはすごく楽しいんですよね。読んでいて「あっ!」と声が出そうになるようなところもあったり。うんうん頷いて「さすがわかってるな〜三萩先生!」って感激したり。そんな宝石のような作品が出来上がりつつありますので、応援してくださる皆さんに全力で届けたいなと思っていますし、どういう反応があるかすごく楽しみです。
——表紙絵はキャラクター原案の黒星紅白さんが新規で描かれるんですよね。こちらももう描いて頂いているんですか?宮原 徐々に……ですね(笑)。
——こういう風にしてくださいみたいなオーダーはされているんですか?宮原 一応、中学3年生と高校1年生の違いは出そう、ということではあるんですけど、黒星さんが描いてくれれば全部OKみたいなところもあります(笑)。出来上がりつつある絵は一日中でも眺めていられるくらいのいいものになっているので、そこは楽しみにしていてほしいですね。
——中学3年生と高校1年生の違いって難しくないですか?宮原 難しいですね。難しいですけど、今回はちょっと私服っぽい服装で描写しているので、それだけで全然違うというか、制服を着ていた子たちが成長した感じは出ていると思います。そこは上手いんですよ、やっぱり黒星さんは。1年の違いをちゃんと描き分けてくれていますね。
——以前のインタビューで監督が黒星さんについて、女性の体のラインを描いてもセクシャルになりすぎずに全年齢的に受け入れられる絵になる、といったことをおっしゃっていたのを拝読したんですが。宮原 本人はそれを喜ぶかどうかわからないんですけど(笑)、狙って色っぽく描いてもちゃんと『品』があるんです。絵柄は深夜アニメ的なイメージを持つ人もいると思うんですが、僕は黒星さんの絵を見たときに、クラシカルな一面も有りつつ広くみんなに好かれる絵だなと思ったんですよね。ちょうど東映まんがまつり的なものがやりたいなと思っていたところだったので、これだ! と思って。