• 劇場版『Gレコ』「行け!コア・ファイター」試写会の富野由悠季総監督登壇レポ!! 
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2019.10.28

劇場版『Gレコ』「行け!コア・ファイター」試写会の富野由悠季総監督登壇レポ!! 

(C)創通・サンライズ

劇場版『Gのレコンギスタ Ⅰ』「行け!コア・ファイター」(11月29日(金)より2週間限定上映)の関西最速試写会が、10月27日(日)『富野由悠季の世界』を開催中の兵庫県立美術館内のミュージアムホールにて行われ、富野由悠季総監督が登壇しトークショーが行われた。

富野由悠季総監督が『ガンダム』のTVアニメシリーズとしては『∀ガンダム』以来15年ぶりに手掛けることとなった本作は、2014年より全26話が放送された『ガンダム Gのレコンギスタ』に新規カットの追加や新規アフレコを行った、全5部作の劇場版第1部だ。

10月27日(日)に行われた試写会は『富野由悠季の世界』兵庫県会場開催に合わせて、関西7会場にて富野由悠季監督作品のリレー上映が行われるなど、富野熱の高まっている神戸会場での試写とあって250席に対して1000名以上の応募があり、熱いファンが多数駆けつけた。

◆劇場版の『大きさ』について
今日の上映もまだ大画面とは言い難いサイズですけれども、基本的に映像は、コンテを切っているときからなんですけれども、動く距離感みたいなことは絶えず意識しています。その場合の意識っていうのは当然ですけれども、スマホのような小さい画面ではなくて、大画面を想定しています。
そしてそうした距離感がありますので、テレビサイズも、本当に申し訳ないんだけれども、13インチ以下では見てほしくないっていう気分は昔からありまして、「映画にしたい、映画にしたい」という気分を持っていた。ですから最低でも今日くらいのサイズでやってもらえれば大体、初期の予定通りに見えているだろうというのが予定の内です。

◆主人公・ベルリについて
僕も今日観るのが久しぶりで、自分でも予定外のこともあって、ベルリっていうのはこんなにも生真面目なキャラクターだったんだ、と思いました。つまり映像的な問題というのは大体予定通りなんだけれども、やはりキャラクターの造形の方がとても難しくて、自分ではこういうつもりでやっているんだけれども、それがちょっと違って見えてくるという意味で、難しさの方が遥かに大きいですね。ですから、あまり意識していなかったんだけれども『養いお母さん』をかなり好きな子なんだなということは今日、実を言うと新発見で、そういう意味での母、子の関係みたいなことが、この映画の尺で見えているっていうんでびっくりしたというのがあります。
テレビの時にはそれを意識して、その部分を長く取っていたんだけれども、今回の劇場版ではそこを刈り込んでいる。それでもそういう瞬間が見えるということは、これはきっと役者の力だろうなという感じはしています。そういう所が、逆に言うと演出家の得をするところということもあります。
常に試行錯誤をしていて、テレビ版の時は、完成したものを見て「ああ、これはまだ完成品じゃないんだな、だから作り直したい」と思った。そういう部分を手直ししていったときに、付け加えるべきものというのも見えてくる。それは役者さんもそうなんです。
さらに役者さんだけでなく、アニメーター。このカットを説明してくれているアニメーターがやっぱりそれを意識して作画してくれているというようなことがあります。そういうものがやっぱり大画面だと発見できる、というようなこともあったりして、やっぱりそれは嬉しいですね。

◆ガンダムファンのお父さん、お母さんに向けて
取材で記者の方に「『G-レコ』が『ガンダム』でなかったらガンダムファンのお父さん、お母さんに言って欲しいことがあるんじゃないですか?」って言われたんです。「それはある」と。それはもうガンダムファンのお父さんやお母さんは『G-レコ』は絶対わからないんだから観る必要はない。
ただ、言っておきたいことがある。それは、お子さんたちには見せてやってほしい。「これはガンダムじゃないの?」って言うと、「うん、ガンダムじゃないらしいんだよね」って、だけど、とりあえず観ると面白いから観てみたらっていう薦め方はして頂きたいなって。
そして、お父さんとかお母さんとかが分からないことの問題っていうのをきっと『G-レコ』の中に見つけてきて、「う~ん」って唸るはずだから、それだけでいいからそういう機会を与えてやって欲しいなというふうに答えておきました。そういう意味では騙されたと思って観てみたら、とりえず最後まではきっと観ることができる構成になっているつもりでいますので、その部分に関してはお子さんたちに伝えて頂きたいなというのが僕のお願いです。

トークショーの最後には登壇記念に劇場版『Gのレコンギスタ Ⅰ』「行け!コア・ファイター」のポスターに監督がサインを入れた。このポスターは会期中、兵庫県立美術館で展示される。

また、11月29日(金)から上映が始まる劇場版『Gのレコンギスタ Ⅰ』「行け!コア・ファイター」の入場者に数量限定で配布される入場者プレゼント情報も解禁。入場者プレゼントは「劇場版『G-レコ Ⅰ』予告複製絵コンテ」! 富野総監督が予告用に自ら作り上げた絵コンテがそのまま小冊子になっているという、ファンにはたまらないものになっている。(※上映劇場にて先着配布。数量限定のため無くなり次第配布終了)


さらに関西地区での上映館として、大阪ステーションシティシネマの追加が決定。これで劇場版『Gのレコンギスタ Ⅰ』「行け!コア・ファイター」の上映館は全国24館となる。

(C)創通・サンライズ

◆劇場版『Gのレコンギスタ I』「行け!コア・ファイター」作品情報
2019年11月29日(金)より2週間限定上映


【上映劇場】全国24館
東京:新宿ピカデリー/イオンシネマシアタス調布 神奈川:イオンシネマ港北ニュータウン 千葉:イオンシネマ幕張新都心 埼玉:MOVIXさいたま/イオンシネマ春日部 栃木:MOVIX宇都宮 新潟:イオンシネマ新潟南 宮城:MOVIX仙台 北海道:札幌シネマフロンティア 愛知:ミッドランドスクエアシネマ/イオンシネマ名古屋茶屋 三重:イオンシネマ津南 石川:イオンシネマ金沢フォーラス 大阪:なんばパークスシネマ/大阪ステーションシティシネマ 兵庫:神戸国際松竹 京都:イオンシネマ京都桂川 和歌山:イオンシネマ和歌山 岡山:イオンシネマ岡山 広島:イオンシネマ広島西風新都 香川:イオンシネマ綾川 徳島:イオンシネマ徳島 福岡:イオンシネマ福岡
【配給】バンダイナムコアーツ、サンライズ

【メインスタッフ】
総監督・脚本:富野由悠季 
原作:矢立 肇、富野由悠季 
演出:吉沢俊一 
キャラクターデザイン:吉田健一 
メカニカルデザイン:安田 朗、形部一平、山根公利 
企画・製作:サンライズ

【メインキャスト】
ベルリ・ゼナム:石井マーク、アイーダ・スルガン:嶋村 侑、ノレド・ナグ:寿美菜子、ルイン・リー:佐藤拓也、ラライヤ・マンディ:福井裕佳梨、クリム・ニック:逢坂良太

【あらすじ】
地球上のエネルギー源であるフォトン・バッテリーを宇宙よりもたらすキャピタル・タワー。タワーを護るキャピタル・ガードの候補生ベルリ・ゼナムは、初めての実習で宇宙海賊の襲撃に遭遇して捕獲に協力。捕まった少女アイーダに不思議な何かを感じたベルリは、彼女が「G-セルフ」と呼ぶ高性能モビルスーツを何故か起動できてしまう。宇宙世紀終焉後の時代、リギルド・センチュリーを舞台に少年少女の冒険は世界の真相に直進する。

公式サイト 
Twitter @gundam_reco

アニメージュプラス編集部

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