• 20周年でヤマトやミミやスタッフと再会!『デジモン』上映会&トークショーレポート
  • 20周年でヤマトやミミやスタッフと再会!『デジモン』上映会&トークショーレポート
2019.10.24

20周年でヤマトやミミやスタッフと再会!『デジモン』上映会&トークショーレポート

(c) 本郷あきよし・東映アニメーション

「デジモン」シリーズの20周年記念作品として2020年2月21日に公開される映画最新作『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』に関連して、1999年に放送されていたTVアニメ『デジモンアドベンチャー』よりミミが活躍する第25話「眠れる暴君! トノサマゲコモン」と、ヤマトが活躍する第33話「パンプとゴツは渋谷系デジモン」の2エピソードが、10月18日(金)新宿バルト9で行われた「アニメフィルムフェスティバル東京2019」にて上映され、その後トークショーも行われた。

デジモンファンで場内満席の中、上映後に行われたトークショーでは、映画最新作の監督を務める田口智久さん、『デジモンアドベンチャー』から脚本に携わり映画最新作でも脚本を務める大和屋暁さん、初代プロデューサーで東映アニメーションの関弘美さん、『デジモンアドベンチャー』で石田ヤマト役を演じた風間勇刀さん、太刀川ミミ役を演じた前田愛さんが登壇し、最新作のプロデューサーを務める東映アニメーションの木下陽介さん司会のもと約1時間のトークショーが行われた。その模様をお届けする。


▲左から木下陽介さん、風間勇刀さん、前田愛さん

◆デジモン20周年について

木下陽介(以下:木下) デジモン20周年の記念イベントということで、風間さんや前田さんがこういう形で皆さんの前に立たれるのは久しぶりだと思いますが、いかがですか?

風間勇刀(以下:風間) この仕事を続けていて20年経つといろいろな場所で「子どもの頃観てました」という方と仕事でご一緒することがすごく増えたんですよ。だから当時テレビの前で観ていた選ばれし子ども達が、いまは選ばれし大人達として、世の中を動かしているということに感動を覚えざるを得ない、今日この頃でございます。

前田愛(以下:前田) 勇刀くんも言ってたとおり、小さい頃観てた方が、働いて自分のお金でここに来られているっていう風に思うと、20年ってすごいなぁって思います。デジモン観ていてデジモン大好きで携わりたくてこの業界に入ってきた方とかもいらっしゃって、お仕事ご一緒したりとかもするので、20年って成人式をするくらい長い時間なんだなって。わりとあっという間に過ぎたところもあるんだけど、それだけ充実した20年…皆さんとこうやって顔をつきあわせてイベントが出来るのは皆さんがいて下さったおかげだし、すごくありがたいことだなって思います。

木下 関さんとは20周年話をいっぱいしてるのでちょっと飛ばさせていただいて…(笑)。

関弘美(以下:関) 20周年っていうだけで3回ぐらい話してるので、正直60周年の気分です(笑)。

大和屋暁(以下:大和屋) あの頃は新人だったんですけどね、いまもう新人じゃなくなっているんで、大人になったなという(笑)。20年経って、まだ仕事をさせてもらえる番組は偉大だと思います。

木下 田口さんは20年前は観られていたと思うんですが。

田口智久(以下:田口) そうですね観ていた側で、学校から帰って来て見るという番組でした。(岡山出身ということで)

 こっちは日曜の朝だったから。

田口 同じ岡山で夕方だって方? あ〜〜! いらっしゃった!(場内で数名の方が挙手) 水曜の夕方だったんですよ。

大和屋 今回の話をもらったときどんな感じだったんですか?

田口 話をもらったときは、えっ、デジモン、デジモンなのか…みたいな感じですね(照笑)。昔観ていたとか影響を受けた作品を自分がやるっていうのは、何かすごい変な感じがするなっていうのは思いました。


◆上映作品:第25話「眠れる暴君! トノサマゲコモン」(脚本:大和屋暁/演出:柴田浩樹)について

木下 いわゆるミミ回ですが、久しぶりに観られていかがでしたか。

前田 当時はまだアニメ—ション何本か出たことあるけど1年間通して出るレギュラーは初めてってことで、お当番回(メイン回)と言われる回にすごく緊張しちゃって。多分新人あるあるだと思うんですけど、前の日に頑張って練習しすぎて、若干喉痛い(笑)という状態で挑み、中々眠れずコンディションが悪い状態の中、でも私が頑張らないと終わらないくらいの勢いで臨んだんです。そんな感じだったので実はあんまり覚えてなくて(苦笑)。さっき(パルモン役の山田)きのこちゃんに聞いたんですけど、(劇中の)「あの変な声は」って言うシーンあったじゃないですか、あそこ「あの声は」だったんですって。アドリブで(アグモン役の坂本)千夏さんが「あの変な声は」って言ったっていうのを聞いて。それを私全然覚えて無くて、それぐらいテンパってやってて。新人過ぎて目の前にあることを頑張ってやるので精一杯、いまならもうちょっと出来たけど、あの時はあの時の良さがあるはず、って信じて今まで生きてきたんですけど。

 大和屋さんの脚本も、ミミちゃんが歌い始めて止めるっていうのを3回繰り返すっていう関西のベタなギャグのパターンが、新人だよねって。

大和屋 ちょっと恥ずかしい…。

木下 25話はどんな感じでオーダーされたか覚えてますか?

大和屋 よく覚えてないです。

田口 冒頭から大和屋さんの脚本だなと一発でわかるような台詞の言い回しとか、あと2匹の足が届かないから漕げないんだよ〜とかああいうリズムって、ああ、大和屋さんって思ってしまうところですよねぇ。

大和屋 ボート漕いでたところ。

田口 はい。

前田 空さんがベッドの所に来て優しい言葉をかけてくれるシーンがいま観ると号泣しちゃう。当時新人だったし、トコさん(太一役の藤田淑子さん)もそうなんですけど、本当に先輩方が一生懸命支えて下さって。

 私も25話は会社でこっそり見直してきたんですけど、ボロボロ泣いちゃって。

前田 そうですよねぇ〜。

木下 完全体になる流れなのにならなかったのは何でなんですか、関さん。

 私、あんまりよく覚えてないんだけど……(関さんの発言に会場がどよめく!)

風間 僕が思うにですけど、キャストの立場で、あそこでなぜあの子が進化しなかったかっていうのは、皆で走ってるときとかよくズッコケたりとかしてドジっ子なんですよ、あの子。だから、大器晩成ってことであの時はって思ってたんですけど……僕もビックリです(笑)。

 (笑)そういうことにしておきましょう。

文/村北恵子

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事