• 高畑勲の挑戦がいかに日本のアニメーションを豊かにしたか—回顧展開催中!
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2019.09.25

高畑勲の挑戦がいかに日本のアニメーションを豊かにしたか—回顧展開催中!

「高畑勲展—日本のアニメーションに遺したもの Takahata Isao: A Legend in Japanese Animation」




▲1968年公開の高畑勲初監督作品『太陽の王子 ホルスの大冒険』の森康二によるヒルダの色紙。森のキャラクターデザインがこの名作の重要なピースだった。(C)東映

▲1973年公開の『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』の宮崎駿によるレイアウト。宮崎は脚本、美術設定、画面構成を担当し、それらを基に高畑が演出。 (C)TMS

▲1972年と1973年にそれぞれ劇場用に作られた『パンダコパンダ』シリーズの展示スペース。約30分という短い中編ながら、時代を超えて今も子供たちに愛されている。 パンダコパンダ(C)TMS

▲東映動画時代の高畑の作業机を再現した展示。1959年に東大仏文科卒業後入社、1973年まで在籍した。 アニメーターの机 東映アニメーション所蔵

▲1974年にズイヨー映像で制作されたTVシリーズ『アルプスの少女ハイジ』の第14話『悲しいしらせ』の絵コンテ。文字は高畑、絵は宮崎によるもの。 (C)ZUIYO 「アルプスの少女ハイジ」公式ホームページhttp://www.heidi.ne.jp/

▲『アルプスの少女ハイジ』のオープニング原画(作画監督修正)。森康二のデッサンを基に小田部羊一が仕上げた。 (C)ZUIYO 「アルプスの少女ハイジ」公式ホームページhttp://www.heidi.ne.jp/

▲『アルプスの少女ハイジ』で印象的なアルムの山のハイジの家の巨大な模型! 山羊を引き連れたペーターもいる。写真撮影可能スポットだ。 アルプスの少女ハイジのジオラマ (C)ZUIYO 「アルプスの少女ハイジ」公式ホームページhttp://www.heidi.ne.jp/

▲1979年に日本アニメーションで制作されたTVシリーズ『赤毛のアン』のアンのセル付き背景画。近藤喜文がキャラクターデザインと作画監督を担当し、高畑の難しい要求に応えた。 (C)NIPPON ANIMATION CO.,LTD. “Anne of Green Gables”(TM)AGGLA

▲1981年に東京ムービー新社で監督した『じゃりン子チエ』のキャラクター設定画(複製)。作画監督は小田部羊一、大塚康生という東映動画時代からの盟友。山本二三による美術も必見。 (C)はるき悦巳/家内工業舎・TMS

▲1988年にスタジオジブリで制作した『火垂るの墓』の節子の色彩設定。保田道世がこの作品のために絵具を調合して膨大な種類の色数をそろえた。 (C)野坂昭如/新潮社,1988

▲1994年にスタジオジブリで制作した『平成狸合戦ぽんぽこ』の膨大な量のイメージボードには圧倒されるだろう。ジブリ作品には欠かせない百瀬義行、大塚伸治の二人によるもの。 平成狸合戦ぽんぽこ (C)1994 畑事務所・Studio Ghibli・NHD

▲展示物はもちろん、ユーリ・ノルシュテイン、叶精二、氷川竜介などの寄稿もある、250ページ超えの充実した図録。2300円。


■「高畑勲展—日本のアニメーションに遺したもの Takahata Isao: A Legend in Japanese Animation」 概要

【開催期間】開催中〜10月6日(日)
【場所】東京国立近代美術館 1 階 企画展ギャラリー(東京都千代田区北の丸公園3-1)
【時間】10:00〜17:00(金、土曜日は21:00まで) ※入館は閉館30分前まで
【休館日】月曜日(ただし9月23日は開館)、9月24日(火)
【観覧料】一般 1,500(1,300)円/大学生 1,100(900)円/高校生 600(400)円
※カッコ内は20 名以上の団体料金、いずれも税込み。※中学生以下および障がい者手帳を提示の方とその付添者(1名)は無料。※本展観覧料で入館当日に限り、同時開催の所蔵作品展「MOMAT コレクション」(4F-2F)も観覧可能(10月 20日まで開催)
【問い合わせ】☎?03-5777-8600(ハローダイヤル)
【HP】「高畑勲展」公式サイト
★この後、2020年4月10日(金)〜5月24日(日)岡山県立美術館にて巡回予定。

文/今秀生

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