——今回も煙草を吸うシーンが魅力的ですが、アダルトルパンを意識されて入れられてるんでしょうか。
高橋 ルパンは何ルパンだろうと煙草を吸ってて欲しいなって僕は思っていて、そこはアダルト、ファミリー関係なくだと思うんです。
『墓標』のときに、当時僕も煙草を吸ってて、煙草がうまいっていう感じ、仕事を終えた後の煙草が美味しいっていうのは僕自身が感じてた事なので、『墓標』でそんな表現を入れたとき、何かそこがバチッとハマったんです。やっぱり、いざって時に吸ってて欲しいなっていうのがあって。
今回もラスト、ルパンから煙草をもらって吸うみたいな、あそこは何かねぇ。ああいうの、無くても出来るシーンをやることによって生まれる化学反応というか、ルパンらしさというか、そういうのに煙草は不可欠な気がしてますけどね。お酒とか煙草とかそういうね。
彼らは泥棒であり、欲に生きる男たち、男女たちじゃないですか。その象徴でもあるかも知れないですよね。だから彼らが節約してたら何かダサい(笑)。そういう無駄なものに浪漫と金を掛けるからこそっていう、ああいう職業で生きてるならばっていうね。
——最後にこれから観る方へメッセージをお願いします。
高橋 誤解の無いように申し上げていくところで言うと、山本(沙代)監督の『LUPIN the Third 〜峰不二子という女〜』(2012年放送のTVシリーズ)という不二子を主人公にしたアダルトテイストなルパンは作品としてありましたけど、それとはまた全然違う、小池監督の峰不二子という作品として、改めて『LUPIN THE ⅢRD』の不二子を楽しんでもらいたいと思いますし、『峰不二子の嘘』というタイトルが、息をするように嘘をつく不二子にしてみれば意外でも何でも無いタイトルだと思うんですけど、なぜそうなっているのか。
そしてこの作品の中でも彼女は数々の嘘をついてると思うんですけど、特に彼女がついている嘘は何なのかっていうのを感じながら観て欲しいなと。ここなんじゃないのっていうのを楽しみながら観てもらえるといいなと思います。
――今回、続きがあるのかなと思っているんですが。
高橋 ねぇ〜どうなんでしょうね。あと誰がいるんだ、みたいなね(笑)。
——そうですよね(笑)。楽しみにしてます。ありがとうございました!
■高橋悠也(たかはし・ゆうや) Profile
脚本家。1978年生まれ。TV ドラマ「相棒」シリーズ(テレビ朝日)、「仮面ライダーエグゼイド」(2016)など話題作を担当。劇団UNIBIRDを主宰し、その舞台作品全ての脚本・演出を担当。「LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標」(2014)「LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門」(2017)では脚本、「ルパン三世 PART4」 (2015)でもシリーズ構成と脚本を担当した。
■『LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘』
5月31日(金)より新宿バルト9ほか限定劇場公開
共同配給:ティ・ジョイ、トムス・エンタテインメント
原作:モンキー・パンチ
監督・演出・キャラクターデザイン:小池健
脚本:高橋悠也/音楽:ジェイムス下地/クリエイティブ・アドバイザー:石井克人
【声の出演】
栗田貫一、小林清志、沢城みゆき、宮野真守
【製作・著作】トムス・エンタテインメント
【アニメーション制作】テレコム・アニメーションフィルム
原作:モンキー・パンチ (C)TMS